沖縄の数多くの島々の中でも自然あふれる島といえば西表島以外にないと言えます。まず、島内を流れる大小40もの川の下流域や河口に近い場所ではマングローブ林が発達しています。とりわけ流域のほとんどがマングローブ林で囲まれている仲間川では遊覧船を使った仲間川マングローブクルーズが年中行われています。貴重な自然環境は国から天然保護区域に指定されるほどです。このように、島の約9割が原生林に覆われています。そして、西表島には植物だけでなく、この島にしかいない動物も数多く生息しています。
今や絶滅の危機にあり、国の特別天然記念物でもあるカンムリワシやイリオモテヤマネコをはじめ、天然記念物のセマルハコガメやキシノウエトカゲ、サキシマハブが見られるのは国内では西表島だけです。さらにイリオモテの名前がつく動物や植物も30種類以上生息しています。こうした自然環境を守るべく、島全体を国立公園として指定し、手厚い保護が連日続けられています。
さらに、周囲の海も400種類以上のサンゴ礁や、色とりどりの熱帯魚もあわせて生息しています。なお、最初に誰が発見したのか東経123度45分6.789秒が島内の集落を通っていることから、竹富町子午線ふれあい館がと夜空に子午線を示すレーザー光線を放つ子午線モニュメントも設置されています。